コラム
塗装会社の倒産が23年ぶり高水準|外壁塗装の業者選び
外壁塗装を依頼するとき、多くの方が塗料の種類や工事金額、保証年数などを比較されると思います。
もちろん、これらは大切な判断材料です。しかし、もう一つ確認していただきたいことがあります。
契約した会社が、工事後も責任を持って営業を続けられる経営をしているか
近年、塗装会社や住宅リフォーム会社の倒産が増えています。
今回は、塗装会社の倒産が増えている背景と、外壁塗装の業者選びで確認していただきたいこと、そして岩田塗装店が売上や施工棟数を無理に増やさず、「月4棟程度」にこだわっている理由をお話しします。
2025年度の塗装工事業の倒産は143件
東京商工リサーチによると、2025年度の「塗装工事業」の倒産は143件となり、前年度から22.2%増加しました。
倒産143件
前年度比22.2%増・23年ぶりの高水準
さらに、倒産原因の81.8%を占めたのが「販売不振」でした。
塗料をはじめとした資材価格の上昇、人件費の増加、慢性的な職人不足、塗装会社同士の価格競争などが重なり、売上や利益を確保できない会社が増えていると考えられます。
出典:東京商工リサーチ TSRデータインサイト「塗装工事業」の倒産143件 23年ぶり高水準(2026年4月4日)
この記事は、特定の塗装会社やフランチャイズを批判するものではありません。
公表されている業界データをもとに、外壁塗装を依頼する際の会社選びについて考えることを目的としています。
売上の大きな会社でも倒産することがあります
「年間に何百棟も施工している会社なら安心」
「大きな看板をたくさん出している有名な会社なら大丈夫」
「ショールームが立派だから、経営も安定しているはず」
このように思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、会社の売上が大きいことと、利益や運転資金が十分に残っていることは同じではありません。
売上を増やすために広告費、人件費、店舗やショールームの維持費などが膨らめば、多くの工事を受注していても、会社に十分な利益や資金が残らない場合があります。
借入金の返済や毎月の固定費が大きい会社では、問い合わせや契約が少し減っただけでも、資金繰りが急激に苦しくなる可能性があります。
施工棟数や知名度だけで、塗装会社の経営の安定性を判断することはできません。
フランチャイズ加盟にも費用がかかります
塗装業界には、フランチャイズに加盟して営業している会社もあります。
フランチャイズには、知名度のある名称を利用できることや、営業・集客のノウハウ、研修制度、営業ツールなどを活用できるメリットがあります。
一方で、加盟先や契約内容によっては、次のような費用が発生します。
- 加盟時に支払う加盟金
- 毎月のロイヤリティ
- 本部指定の広告費・販促費
- 研修費やシステム利用料
- 指定商品や資材の仕入れ費用
- 店舗やショールームの設置・維持費
フランチャイズに加盟すること自体が悪いわけではありません。
確認したいのは、こうした固定的な支出を維持するために、必要以上の売上や施工棟数を追わなければならない経営になっていないかという点です。
受注が順調なときには問題が見えにくくても、問い合わせが減ったときにもロイヤリティ、人件費、家賃などの支払いは続きます。
野立て看板や広告の多さと会社の安定性は別です
道路沿いや交差点などに設置されている野立て看板、折込チラシ、テレビ・ラジオCM、インターネット広告などは、会社を知ってもらうための大切な手段です。
岩田塗装店でも、地域の皆様に知っていただくために必要な広告は行っています。
ただし、広告は出せば出すほどよいというものではありません。
広告費を回収するために無理な営業をしたり、大幅な値引きで契約を増やしたり、自社の施工能力を超えて受注したりすれば、工事品質や経営の安定性に影響する可能性があります。
広告をたくさん見かけるから安心なのではなく、適正な利益を確保し、責任を持って施工できる範囲を守っているかが大切です。
急激に事業を広げることにもリスクがあります
外壁塗装から始まった会社が、水まわりリフォーム、不動産仲介、中古住宅の再販売などへ事業を広げるケースもあります。
事業を広げること自体は悪いことではありません。しかし、新しい事業を始めるには、人材の採用、店舗、設備、広告、仕入れなど、多くの資金が必要になります。
売上が順調に伸びている間は問題が見えにくいのですが、景気の変化や競争激化によって売上が減少すると、増やした固定費や借入金が経営を圧迫します。
塗装工事で得た利益で他事業の赤字を補う状態が続けば、本来大切にすべき施工品質やアフターサービスに影響する可能性もあります。
会社を大きく見せることよりも、得意な仕事に集中し、無理のない範囲で安定した経営を続けることが大切だと私たちは考えています。
会社が倒産すると保証を受けられない可能性があります
塗装工事は、工事が完成したらすべて終わりではありません。
施工後に不具合が見つかった場合の対応や、定期点検、保証期間中の補修など、工事後のお付き合いも重要です。
ところが施工会社が倒産・廃業すると、その会社が独自に発行した保証書があっても、補修を受けられなくなる可能性があります。
塗料メーカーや第三者機関による保証が付いている場合もありますが、保証の対象や条件はそれぞれ異なります。保証年数だけでなく、「誰が、どこまで保証するのか」も確認しておきましょう。
また、契約金や着手金を支払ったあと、工事の途中で会社が倒産した場合、工事が完成しないだけでなく、支払ったお金が戻らないケースも考えられます。
東京商工リサーチも、工事途中の倒産では契約金や前渡金の返金が期待できない場合があるとして、契約前の会社選びに注意を促しています。
保証年数の長さだけでなく、その保証を将来まで守れる会社かを確認しましょう。
岩田塗装店が月4棟程度にこだわる理由
岩田塗装店は、施工棟数や会社の規模を急激に増やす経営を目指していません。
基本としているのは、自社の職人が責任を持って施工できる月4棟程度です。
代表である私が現地調査と見積もりに伺い、工事内容を確認し、施工中から工事完了まで関わります。
工事を下請け業者へ丸投げせず、長年一緒に仕事をしてきた自社の職人が施工します。
岩田塗装店が自社施工にこだわる理由については、こちらの記事でも詳しくご紹介しています。
自社職人と下請け職人の違い|岩田塗装店が自社施工にこだわる理由
たくさん契約することを優先すれば、一軒ごとの確認が不十分になったり、職人が工期に追われたりする可能性があります。
そのような工事は、私たちが目指している仕事ではありません。
大幅な値引きで契約を取らないことも大切です
「今日契約してくれれば大幅に値引きします」
「今月中なら特別価格にします」
このような営業方法もありますが、大幅に値引きしても、材料費、人件費、足場費用などの工事原価が同じ割合で下がるわけではありません。
無理な値引きが続けば、必要な工程、職人の手間、アフターサービス、会社の経営など、どこかへ負担が生じる可能性があります。
岩田塗装店では、契約を取るためだけの大幅な値引きは行っていません。
高耐久塗料を選ばれた場合も、施工費を大きく上乗せするのではなく、基本的には塗料そのものの差額でご提案しています。
工事品質を守り、施工後も責任を持ち続けるためには、適正な価格で工事をお引き受けすることが必要だと考えているからです。
見積書を比較するときは、合計金額だけでなく、塗装範囲、下地処理、コーキング、付帯部などの内容も一緒に確認してください。
塗装会社選びで確認していただきたい7つのポイント
外壁塗装を検討するときは、金額や保証年数だけでなく、次の点も確認してみてください。
- 実際に施工するのは、自社の職人か下請け業者か
- 見積もりに来た人が、工事中も関わるか
- 自社の施工能力を超えて受注していないか
- 大幅な値引きや即決を求めてこないか
- 地域での施工実績やお客様の声を確認できるか
- 工事後の相談先や担当者が明確か
- 広告の派手さだけでなく、施工内容を丁寧に説明してくれるか
岩田塗装店へ実際に工事をお任せいただいた方の感想は、お客様の声でご覧いただけます。
会社が大きいから安心、小さいから不安ということではありません。
大切なのは、会社の規模ではなく、無理のない経営を続けながら、目の前の一軒に責任を持って向き合っているかどうかです。
今月の棟数より、この一軒の満足を
岩田塗装店が大切にしている言葉があります。
今月の棟数より、この一軒の満足を
たくさんの工事を受注して会社を急激に大きくするよりも、お任せいただいた一軒を丁寧に仕上げる。
工事が終わったあとも、地域の塗装店としてお客様の住まいを見守り続ける。
そのために、無理な値引きや過剰な広告、施工能力を超えた受注はせず、自分たちが責任を持てる範囲を守っています。
焼津市・藤枝市・島田市で外壁塗装や屋根塗装をご検討中の方は、次の地域ページもご覧ください。
まだ塗装するか決まっていない段階でも大丈夫です
無理に工事を勧めることはありません。建物の状態を確認したうえで、本当に必要な工事と適切な時期を正直にお伝えします。









































