コラム
カラーベストの葺き替え工事|塗装・シーガード・カバー工法の見極め方
カラーベスト屋根のメンテナンスには、屋根塗装・シーガード・一般的なカバー工法・葺き替え工事など、いくつかの方法があります。
どの工事が適しているかは、築年数だけでは決められません。
屋根材の割れや反り、過去の塗装状態、防水シートや下地の傷みなどを確認し、現在の屋根に合った工事を選ぶことが大切です。
今回は、カラーベスト屋根のメンテナンス方法と、既存の屋根を撤去して新しく葺き直す「葺き替え工事」の工程をご紹介します。
この記事のポイント
カラーベストだから必ず塗装、傷んでいるから必ずカバー工法というわけではありません。塗装で十分な屋根もあれば、シーガードやカバー工法が適している屋根、既存屋根を撤去した方がよい屋根もあります。
カラーベストのメンテナンスは見極めが大切です
カラーベストは、住宅の屋根に広く使われている平板スレート屋根材です。
経年により色あせ、コケ、ひび割れ、反りなどが発生しますが、劣化の進み方は一軒一軒異なります。
表面の塗膜が傷んでいるだけなら塗装で保護できることがありますが、屋根材そのものが脆くなっている場合や、下地まで傷んでいる場合は、塗装だけでは十分なメンテナンスになりません。
カラーベスト屋根の4つのメンテナンス方法
| 工事方法 | 工事内容 | 適している状態 |
|---|---|---|
| 屋根塗装 | 既存屋根を洗浄・補修して塗装する | 屋根材と下地が比較的健全な場合 |
| シーガード | 既存の平板スレートに鋼板屋根材を接着する | 塗装が難しくても既存屋根を生かせる場合 |
| 一般的なカバー工法 | 既存屋根の上に防水シートと新しい屋根材を重ねる | 下地が健全で既存屋根を撤去しなくてもよい場合 |
| 葺き替え工事 | 既存屋根を撤去して防水シートと屋根材を新しくする | 屋根材や下地の傷みが進み、ほかの工法が適さない場合 |
屋根材の状態が良ければ塗装で保護
カラーベスト本体に大きな割れや反りがなく、下地にも問題がない場合は、屋根塗装で対応できることがあります。
高圧洗浄や必要な補修を行ったうえで塗装し、屋根材の表面を紫外線や雨から保護します。
ただし、塗装は屋根材の表面を保護する工事です。屋根材自体の強度を元に戻したり、屋根の下にある防水シートを新しくしたりする工事ではありません。
屋根材の傷みが進んでいる場合に塗装しても、施工後に割れや剥がれが発生する可能性があります。
塗装が難しい屋根にはシーガード

シーガードは、既存の平板スレート屋根に専用接着剤を使用して鋼板屋根材を取り付ける、カバー工法の一種です。
既存屋根にビスなどで穴を開けず、屋根材一枚一枚を覆うことが特徴です。
ただし、すべての屋根に施工できるわけではありません。既存屋根の欠損が大きい場合や、下地・防水シートの改修が必要な場合などは、別の工法を検討します。
既存屋根の上から施工する一般的なカバー工法
一般的な屋根カバー工法は、既存のカラーベストを大きく撤去せず、その上に新しい防水シートと金属屋根材などを施工する方法です。
既存屋根の撤去量を抑えられるため、葺き替え工事と比べて廃材が少なく、工期や費用を抑えやすいことがメリットです。
一方で、屋根の下地が腐食している場合や、すでにカバー工法が行われている場合などは、施工できないことがあります。
塗装やカバー工法で対応できない場合は葺き替え工事
屋根材の劣化が著しい場合や、雨漏りによって下地が傷んでいる場合、既存屋根を残すことが適切ではない場合には、葺き替え工事を検討します。
葺き替え工事では、既存の屋根材を一度撤去し、屋根の下地を確認したうえで、防水シートと新しい屋根材を施工します。
屋根の表面だけでなく、普段は見えない防水シートや下地まで確認できることが、葺き替え工事の大きな特徴です。
実際のカラーベスト葺き替え工事
施工前のカラーベスト屋根
まずは、屋根材の割れや反り、表面の劣化、棟板金の状態などを確認します。
葺き替え工事を行う前のカラーベスト屋根です。
屋根全体を確認し、適切な改修方法を判断します。
既存のカラーベストを撤去
葺き替え工事では、最初に既存のカラーベストや板金部材を撤去します。
撤去することで、これまで屋根材に隠れていた防水シートや下地の状態を確認できます。
既存屋根を撤去した後は、野地板などの下地に腐食や傷みがないかを確認します。傷んでいる部分があれば、必要な補修を行ってから次の工程へ進みます。
新しい防水シートを施工
屋根材の下には、雨水の浸入を防ぐための防水シートを施工します。
屋根材が一次防水、その下にある防水シートが二次防水の役割を持っています。普段は見えない部分ですが、雨漏りを防ぐために非常に重要な工程です。
防水シートは完成後に見えなくなる部分です。
岩田塗装店では、こうした見えなくなる工程についても写真を残し、工事内容をご確認いただけるようにしています。
新しい屋根材と板金を施工
防水シートの施工後、新しい金属屋根材と板金部材を取り付けます。
屋根の端部や棟部分は雨水が入り込みやすいため、屋根材の重なりや板金の納まりを確認しながら丁寧に仕上げます。
カバー工法と葺き替え工事は何が違う?
カバー工法と葺き替え工事の大きな違いは、既存の屋根を残すか、撤去するかです。
カバー工法は既存屋根を残して新しい屋根を重ねるため、撤去費用や廃材を抑えやすい工法です。
葺き替え工事は既存屋根を撤去するため費用と工期はかかりますが、防水シートを新しくし、屋根下地の状態を直接確認できます。
カバー工法が適している可能性がある屋根
- 既存の屋根下地が健全
- 屋根材を撤去しなくても施工できる
- 雨漏りや下地の腐食が確認されていない
葺き替え工事を検討する屋根
- 屋根材の割れや欠損が広範囲に発生している
- 防水シートや野地板まで傷んでいる可能性がある
- 雨漏りが発生し、下地の確認や補修が必要
- 過去にカバー工法が行われている
- 既存屋根を残したままでは適切な施工ができない
「塗れるか」だけでなく屋根全体を確認します
カラーベスト屋根を点検するときは、表面の色あせだけでなく、次のような部分も確認する必要があります。
- カラーベストの割れ・反り・欠損
- 屋根材を踏んだときの脆さ
- 棟板金や釘の状態
- 過去に行われた塗装の状態
- 雨漏りの有無
- 防水シートや屋根下地の傷み
- 塗装・カバー工法の施工履歴
表面だけを見て「塗装できます」「カバー工法が必要です」と決めてしまうのではなく、屋根全体を確認して判断することが大切です。
カラーベストの葺き替え工事についてよくある質問
カラーベストが色あせていたら葺き替えが必要ですか?
色あせだけで屋根材や下地が健全であれば、塗装で対応できる場合があります。色だけで判断せず、割れ・反り・脆さなども確認します。
塗装できない屋根は、すべて葺き替えになりますか?
塗装が適さなくても、既存屋根の状態によっては、シーガードや一般的なカバー工法で対応できる場合があります。
塗装やカバー工法では十分な耐久性を確保できない場合に、葺き替え工事を検討します。
カバー工法と葺き替え工事は、どちらがよいですか?
一概にどちらがよいとは言えません。
既存の屋根下地が健全なら、カバー工法が適している場合があります。一方、下地や防水シートの確認・補修が必要な場合は、葺き替え工事の方が適していることがあります。
焼津市・藤枝市・島田市のカラーベスト屋根を点検します
カラーベスト屋根のメンテナンスは、築年数や見た目だけで決めるものではありません。
岩田塗装店では屋根の状態を確認し、屋根塗装・シーガード・カバー工法・葺き替え工事の中から、現在の屋根に適した工事をご説明します。
塗装で十分な場合に、無理に高額なカバー工法や葺き替え工事をおすすめすることはありません。
「塗装できる屋根なのか知りたい」「他社でカバー工法をすすめられた」「葺き替えが必要と言われた」など、まだ工事内容が決まっていない段階でもお気軽にご相談ください。
地域別の外壁塗装・屋根塗装について
地域ごとの施工事例や費用、業者選びについては、以下のページで詳しくご紹介しています。























































